長距離ドライバーに転職なら大型トラック一択!4t・トレーラーより仕事が多くて稼げる理由

長距離ドライバーへの転職を考える40代・50代に大型トラックを勧める男性ドライバーのイラスト

長距離トラック運転手に転職したいけど、

いきなり大型は不安…

という方も多いと思います。

普通免許しか持っていない方にとって、大型免許の取得は費用もかかるし、続かなかったときのリスクも不安ですよね。

そのため、

まずは中型から…

と考える方もいるでしょう。

ですが、結論から言えば、長距離で稼ぎたいなら

  • 大型トラック(15tクラス)が圧倒的に有利です!

なぜなら、実際に毎日高速道路を走っている現役ドライバーである私から見ても、

見かける車両のほとんどが大型トラック

だからです。

この記事では、大型トラックがなぜ長距離で選ばれ、稼げるのかを詳しく解説していきます。

目次

長距離ドライバーに転職するなら大型トラックの理由

駐車場にずらりと並ぶ複数の大型トラックのイラスト。長距離ドライバーに大型車両がおすすめされる理由を伝えるための視覚素材。

大型トラックでもいくつか種類はありますが、私が勧める大型は、

  • 15tボディ
  • 全長12m以内
  • 前高3.8m以内
  • 全幅2.5m以内

の大型トラック最長のサイズです。

大型トラックのサイズを示す図。全長12m、全高3.8mの寸法が赤い矢印とテキストで説明されている。
大型トラックの全幅が2.5m以内であることを示すイラスト。正面から見た赤い矢印で幅を視覚的に説明している。

長距離トラック運転手をするなら大型をすすめる理由は

  • 求人の数が多い
  • 大型の依頼が多い

この2つです。

この理由は、現役のトラック運転手である私が、実際に客先での積み込み・荷下ろし場所や、高速道路・サービスエリア(SA)などで見た状況から感じたことです。

もう少し詳しく解説します。

求人の数が圧倒的に大型が多い

トラックの求人で一番多いのは、

小型トラックドライバー(1~3tクラス)/ルート配送・宅配便です。

・都市圏での小回りが利く配送が中心
・初心者にも求人が多く、学歴・年齢不問の募集が多い

乗用車感覚で、女性にも簡単に運転できるのが人気のようです。

しかし、このサイトを見ている人は、人間関係に疲れた方や、コミュニケーションが苦手な方が多いはず。

小型トラックでは近場のルート配送が多く、わずらわしい人間関係も増えます。

地場ドライバーのルート例を示す図解。①出発から②A社→③B社→④C社→⑤D社→⑥帰社までの流れが、矢印で循環的に示されている。

上記の図のように、1日で数件、多い時には数十件まわることもあります。

その反面、長距離トラック運転手はルート配送のように何件も回らないため、人と会う回数が減ります。

長距離トラック運転手の運行例|積み込みから荷降ろしまでの単純運行と立ち寄り配送の2パターンを図解

長距離のほうが、積み込みや荷下ろしの件数は少なめです。

冒頭で「求人の数が圧倒的に大型が多い」と言ったのは、あくまでも長距離に絞った場合の話です。

その理由は、市場ニーズが圧倒的に大型に集中しているからです。

配送距離と業務内容が大型向きに設計されている

長距離で大型トラックが多い理由は、大手顧客の積み込み先のバースが、主に大型トラック向けに設計されている場合が多いからです。

バースとは、荷物の積み下ろし専用の「場所」のこと。

大型トラックが複数並ぶ物流センターのバース。施設は大型車向けに設計されており、効率的な荷下ろしが可能。

トラックが会社や倉庫に行ったとき、荷物を積んだり降ろしたりするために、バックでピタッと停める場所があります。

この停車位置のことを業界では「バース」と呼びます。

最近では、配送距離も長距離の場合は400〜800kmほどになることが多いです

当然、長距離なので日帰りでは帰れず、運行先で車中泊することになります。

長距離トラック運転手の2日間の運行スケジュール。1日目は愛知から関東へ向かい、高速道路のSAや道の駅で休憩。2日目は関東から愛知へ戻り、トラック内で仮眠する様子。

そうなると、2t車のような小型車には寝台が付いていないため、長距離には向きません。

その点、大型車には寝台が付いているので、安心して仮眠が取れます。

4tは地場・中距離が多く、長距離案件は少なめ

4tトラックの荷台と悩む男性ドライバーのイラスト。求人は地場・中距離が多く、長距離案件は少ない傾向を表している。

トラック運転手としてすぐに転職しやすいのは、4t車までです。

このサイトを見ている方は、人間関係に疲れてストレスを抱えている40〜50代の方が多いと思います。

40〜50代の方は、若い頃に免許を取った世代なので、大型免許がなくても4tまでは運転できます。

・2007年に中型免許制度が新設される
・2017年からは準中型免許も追加される

つまり、2007年以前に普通自動車免許を取得した方は、4t車まで運転可能です。

地場や近距離のルート配送は4t車が多いですが、長距離案件は圧倒的に大型トラックが主流です。

SAで仮眠しているトラックの約8割は、大型トラック(15tクラス)

実際に私は毎日、東名高速道路や新東名高速道路を運行していますが、見かけるのはほとんどが15tクラスの大型トラックです。

また、大手運送会社の積み込み先でも、4t車やトレーラーよりも大型トラックの台数が目立ちます。

もちろん4t車もゼロではありませんが、明らかに数は少ないと感じています。

なぜトレーラーより大型トラックが選ばれるのか?

長距離輸送でトレーラーより大型トラックが選ばれる理由を説明するイラスト

私はこれまで、大型トラックに10年以上乗ってきました。

・平ボディ:鉄骨・鉄筋・鋼材
・ウィング車:雑貨・食品・部品

など、さまざまな荷物を運んできました。

そこで今回は、なぜトレーラーより大型トラックが選ばれるのかについて、
私自身の経験や、実際に感じたことをもとにお伝えします。

トレーラーは資格・運転技術のハードルが高い

トレーラー運転には資格と高度な運転技術が必要なことを表すイラスト

トラックに興味がある方にとって、トレーラーに乗るのは夢ですよね。

私も「トラックに乗るならトレーラーが夢だ」と思っていました。

しかし、トレーラーには大型免許とは別に、

  • けん引免許が必要
  • 運転技術のハードルも上がる

私はけん引免許は持っていませんが、現役の大型トラック運転手の目線から見ても、コスパがいいとは思いません。

※別にトレーラーを批判しているわけではありません。

このサイトを見ている方は、

・人間関係に疲れた
・上司や同僚、部下に疲れた
・コミュニケーションが苦手
・サラリーマンから脱出したい
・ひとりの時間が好き

という方が多いはずです。

先ほどと内容が重複するかもしれませんが、長距離トラックは、

4tよりも、トレーラーよりも、
圧倒的に大型トラック(15tクラス)

が多いです!

サラリーマン脱出が目的なのに、いきなりトレーラーを選ぶと、

  • けん引資格
  • 運転技術

の2つを求められます。

せっかくお金を払ってけん引免許を取ったのに、

・トレーラーの空きがない
・大型と単価があまり変わらない

といった話を、現役のトレーラードライバーから聞くこともあります。

また、40〜50代では運動神経や体力が衰えてくる人もいます(全員がそうとは限りません)。

なかには、40代・50代でけん引免許を取得し、トレーラーに挑戦している方もいると思います。

トレーラーは高い運転技術が求められます。

倉庫のバースに停車して荷下ろしを待つトレーラーのイラスト|高い運転技術が求められる場面

積み込みや荷下ろし時に、バックでバースにつける場面では、慣れていないと何度も切り返すことになります。

バースとは、荷物の積み下ろし専用の「場所」のこと。

複数のトラックやトレーラーが倉庫のバースに停車している様子|運転技術の高さを示すイメージ

トラックが会社や倉庫に行ったとき、荷物を積んだり降ろしたりするために、バックでピタッと停める場所があります。

この停車位置のことを業界では「バース」と呼びます。

個人差はありますが、トレーラーは運転センスが問われる世界。

1回で車庫入れできる人もいれば、5〜6回以上切り返してしまう人もいます。

私が見ていても、

これは大変そうだな!

と感じることが多いです。

大型でも「狭いな」と感じるような場所に、駐車しなければならないこともあります。

さらに、長距離運行には「430ルール」という決まりがあります。

430(ヨンサンマル)とは?

正式には「4時間運転したら30分休憩しなさい」ってルールです。

法律で決まってる休憩の義務

トラック・バス・タクシーなどの運転業務者
連続して4時間運転しちゃダメ

運転したら、
30分以上の休憩を取る必要がある

トラック運転手の430(ヨンサンマル)ルールの例|休憩ありはOK、荷下ろし作業のみはNGの比較図解

これを業界では「430ルール」って呼びます。

休憩の取り方のポイント

  • 一気に30分休憩じゃなくてもOK!
    例:10分+20分=OK(合計30分以上ならOK)
  • ただし「運転の合間」に入ってないとダメ
    荷降ろし作業とか、運転以外の仕事は休憩にカウントされない

このルールにより、4時間ごとに休憩が必要になります。

私が推す長距離は、夜間運行で高速道路を指定される便のドライバーです。

夜中のサービスエリア(SA)は、みんな仮眠をとるため、基本的に満車です。

夜のパーキングエリアに整然と並ぶ大型トラックのイラスト|長距離運転の休憩風景

我々大型トラックでも、夜間の高速SAに駐車するのは大変なことがあります。

トレーラーの場合はなおさら。大型車枠しかない場所では、そもそも駐車できないこともあります。

ストレスフリーを求めて長距離トラック運転手に転職したのに、
逆にストレスが溜まってしまっては本末転倒です。

いきなり「けん引」を目指すのは、おすすめしません。

トレーラーは入れる現場が限られる

トレーラーは、荷物の積み下ろしに広いスペースが必要だったり、全長が長いために狭い場所への着車が難しいという特性があります。

そのため、配送先が限られており、自由に行ける現場が少ないのが現実です。

例えば、工場や大規模倉庫など専用の着車スペースが確保されている現場なら問題ありませんが、都市部や商業施設、狭い物流センターには入れないケースも多いです。

トレーラーは工場や倉庫には入れるが、都市部や商業施設には進入できないことが多いことを示すイラスト

その点、大型トラック(単車)は柔軟に対応できるため、仕事の幅が広く、案件数も多いのがメリット。

取り扱う荷物の種類も多く、行き先も限定されないため、「とにかく稼ぎたい」「長距離の仕事を取りたい」人には大型トラックの方が有利と言えるでしょう。

そもそも車両台数が大型トラックの方が圧倒的に多い

日本の高速道路を走る多数の大型トラックのイラスト|車両台数の多さを示すイメージ

現役で大型トラックに乗っていると、休憩中や積み下ろしの待ち時間に、他のドライバーと話す機会がよくあります。

その中で、けん引免許を持っている方からも


・トレーラーの空きがない
・地場コンテナばかりで稼げない
・最悪、トレーラーより4t便の方が単価が良かった

なんてリアルな声を聞くこともあります。

つまり、「トレーラーに乗れば高収入」とは限らないということ。

収入や働き方は、最終的に

  • どの会社に所属するか
  • どの便に乗るか

で大きく変わります。

その点、大型トラック(15tクラス)は車両数が圧倒的に多く、求人も豊富

免許さえ取れば、未経験からでも長距離案件に挑戦しやすいのが特徴です。

また、パレットの規格や大型トラックのサイズの規格が決まっています。

日本のJIS規格で定められたT11型パレットの標準サイズ(1100mm×1100mm×114mm)を示す図解
大型トラックの荷台に1100サイズのパレットを最大18枚積載できる配置図|横2枚×奥行9列で積載

荷主側も

何トン積めるか
必要なスペースはどれくらいか

が把握しやすく、安心して発注しやすい=仕事が集まりやすい車種とも言えます。

実際に、高速道路を走っていても見かけるのは8割方が大型トラック(特に低床4軸のウイング車や箱車)

会社側もトレーラーより大型を多く保有している傾向があり、現場のニーズや仕事の数でも大型の方が主流なのが現実です。

だからこそ、これから長距離ドライバーを目指す人にとって、まずは大型トラックから始めるのが現実的で堅実なルートだと言えるでしょう。

長距離ドライバーで大型トラックは稼ぎやすい

大型トラックに乗って笑顔でハンドルを握る長距離ドライバーのイラスト|稼げる理由を表現

 長距離ドライバーで大型トラックが稼ぎやすい理由は、

  • 積載量が大きい
  • 定期便に入りやすい

主にこの2つです。

何よりも、大型免許だけで乗れるため、コスパも良いのが魅力です。

積載量が大きいため単価も高く、走る距離も長い

倉庫でフォークリフトが大型トラックに大量の荷物を積み込んでいる様子|積載量が多く単価も高い輸送のイメージ

長距離で大型トラックが稼げる理由のひとつが、積載量の大きさと移動距離の長さです。

大型トラック(15tクラス)は、4t車と比べて積載重量は約2倍以上

ただし、パレットの枚数だけで見ればそこまで差が出ないこともあります

4トントラックと15トントラックの積載量の違いを示すイラスト|大型の方がパレットの搭載数が多いことが視覚的にわかる

それでも1回の運行で運べる重量が多いため、案件単価は高くなりやすいのが特徴です。

もちろん、単価だけを見ればトレーラーの方が上の場合もあります

ただし、トレーラーはいつも良い案件が回ってくるとは限らず、現場が限られていたり待機が多かったりと、安定性に欠ける面もあるのが現実です。

その点、大型トラックは案件数が多く、安定して仕事を受けやすいという強みがあります。

しっかり稼ぎたい
長く続けたい

という方には、大型の方が現実的でコスパが良いという声も多く聞きます。

効率よく、安定して稼ぎたいなら、まずは大型トラックを選ぶのが無難な選択です。

定期便など安定した仕事が多く、収入が安定しやすい

フォークリフトで荷物を積み込む大型トラックと笑顔のドライバー。定期便で安定した収入を得られるイメージ。

もちろん、4tでも定期便はありますが、長距離案件は少なく、地場のルート配送や中距離が中心になることが多いです。

そのため、走行距離や積載量に対して単価が低く、運賃にバラつきが出やすい傾向があります。

一方、大型トラックは全国間の幹線輸送や大手企業との契約便に使われることが多く、スケジュールが固定されていて収入も安定しやすいのが特徴です。

繁忙期と閑散期で波はあるとはいえ、

  • 月ごとの収入が大きくブレにくい
  • 生活設計が立てやすい

というメリットがあります。

実際に私も、大型に乗っていたときの方が収入の見通しが立てやすく、精神的にも余裕を持って働けていたと感じています。

私は過去に、愛知↔︎広島の定期便に乗っていた時期がありました

月曜〜土曜まで毎日同じスケジュールで動く便で、行き先も仕事内容も安定しているため、収入面でも精神面でも非常にやりやすかったです。

愛知〜広島間を往復する大型トラックの定期便スケジュール例|週5勤務・土日休みの働き方

このように、毎週同じルートで運行することで生活リズムも作りやすく、有給をうまく使えばしっかり休むことも可能

・距離は長いけど、無理なく安定して稼ぎたい!

という方には、こうした長距離の定期便は非常に相性が良い働き方だと思います。

未経験でも大型トラックは目指せるのか?

大型トラックを前に未経験での挑戦に不安を感じているドライバーのイラスト

大型トラックの長距離ドライバーに、未経験でもなれるだろうか?

多くの方が抱くこの不安に対して、結論から言えば―

  • 十分に目指せます。

その理由は、

・ステップアップしやすい仕組み
・免許取得支援サービスの存在

この2つがあるからです。

中型経験からステップアップするドライバーが多い

中型トラックから大型トラックへと徐々にステップアップしていくドライバーのイラスト

 大型免許を取ったはいいが、いきなり大型(15tサイズ)からスタートするのは不安……

という方も多いと思います。

そんな方は、まずは4tクラスから始めるのもアリだと思います。

普段、普通車しか乗らない方にとっては、4tでも十分大きいと感じる

ある程度4tに慣れたら、大型(15tサイズ)へステップアップするのもアリだと思います。

大型免許の取得サポートがある会社も増えている

大型免許の取得支援があるトラック運転専門の自動車学校のイラスト

近年では、大型トラック未経験者でも、大型免許の取得支援制度を整えた運送会社が急増しています。

特に、大手の運送会社であればあるほど、支援体制が充実している傾向があります。

その背景には、やはり深刻な人手不足があると言われています。

とくに、長距離トラック運転手は若い世代から敬遠されがちです。

車離れも一因かもしれませんが、

・拘束時間が長い
・家に帰れない

という点が、特に恋人や家庭を持つ20代・30代には敬遠される要因となっています。

その一方で、40代・50代の

・人間関係に疲れた
・コミュニケーションが苦手
・サラリーマンから脱出したい

という方々にとっては、逆にチャンスかもしれません!

また、運送会社によってはフォークリフト免許の取得支援や、大手であれば運行管理者資格の取得支援まで用意されているところもあります。

場合によっては、乗務員からスタートしても、
将来的には事務職や営業所の所長といったキャリアアップの道も開けます。

良い会社に入り、運行管理者資格まで取得できれば、
年齢を重ねて体力が落ちても、長く安定して勤めることが可能です。

迷ったら大型トラックで正解!長距離で稼ぐならこの選択

長距離で稼ぎたい40代・50代向けの大型トラック転職ガイドを紹介するイラスト

長距離ドライバーとして安定して稼ぎたいなら、まずは大型トラック(15tクラス)がおすすめです。

その理由は──

  • 求人が多く、未経験でも挑戦しやすい
  • 積載量が大きく、単価も高い
  • 定期便など安定した仕事が豊富にある
  • 寝台付きで車中泊にも対応しやすい
  • 将来的に運行管理者などへのキャリアアップも目指せる

人間関係に疲れた方や、ひとりでコツコツ稼ぎたい方にとって、大型トラックは現実的でコスパの良い選択です。
迷ったときこそ、大型トラックからスタートするのが堅実な一歩です。

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