いきなり長距離(中距離)は不安……
特に未経験者の方は、そう感じる人も多いと思います。
結論から先に言いますと、今回紹介する便は、
- 未経験者&初心者にも優しい便
です。
その理由は、
・大手宅配系の運送会社の仕事で、カゴ台車がメイン
・身体への負担が少なく、特別なスキルなどは一切いらない便
だからです。
特に、2日運行は中〜長距離になりますが、
2日に一回は自宅に帰れる!
そういった点で、未経験者や初心者にはピッタリの便だと思います。
この便は、私が長年勤めていた工場を退職し、
最初に担当した2日運行の便です。
トラック運転手歴10年以上の私が、
実際に運行していた便を紹介します。
愛知↔埼玉の2日運行スケジュールを公開

私が大手自動車部品工場を退職して初めて2日運行をしたスケジュールです。

私が勤めていた運送会社は小規模の会社で会社は本社しかありません。
全国に営業所がないので休息(仮眠)はトラックの中でします。(車中泊)
1日目|愛知→埼玉(拘束時間の目安:約8時間)
1日目は、
愛知A市→B市の横持ち、
愛知B市→埼玉C市の拠点間運行です。

横持ちとは、同じ会社・同じ荷主の拠点同士を短距離で荷物を移動させる運行のことです。

市町村の営業所から大きな拠点倉庫へ、
または拠点倉庫から営業所へ荷物を運ぶ役割になります。
17時に自宅を出て、約1時間かけて出社します。
通勤に時間はかかりますが、2日運行なので毎日通勤が発生するわけではなく、2日に1回の通勤です。

また、月に1運行(2日分)の休暇も取れたため、通勤回数自体が少なく、
通勤1時間でもそこまで気になりませんでした。
18時に出社して開始点呼

アルコールチェックをして、車両の点検を行い、18時30分に会社を出発します。
18時45分にA市の積み込み場所へ到着。
フォークリフトでカゴ台車を積み込みます。

リフト作業は、基本的に荷主さんの作業者が行います。
19時までにカゴ台車を12〜16台車積み込み、約15分ほどで積み込み完了。
19時から横持ちスタート
積み込みが完了したら、荷物が動いたり落ちたりしないように
ベルトやロープでしっかり固定し、出発します。
一般道とバイパスを使い、約1時間かけて降ろし地へ向かいます。

20時頃 愛知の拠点倉庫で荷卸し・積み込み
愛知の拠点倉庫に到着。

到着後、まずは荷卸しを行います。
荷卸しは観音開きでホームにバック接車し、台車を押して降ろします。

カゴ台車なので、荷下ろしも身体に負担が少ないです。

荷下ろし時間は15分ほど。
B市の拠点倉庫で荷下ろしをし、別のバースで埼玉便の荷物を積み込みます。
基本は16台車積み。

カゴ台車は下にキャスター(タイヤ)がついているので、誰でも簡単に動かせます。
繁忙期は16台車+バラ(約1台車分)になることもあります。
荷主さんも気を使ってくれて、なるべく大きくて軽い荷物を選んでくれます。

大きくて軽い荷物だと早く積めて、体の負担も少なくなるので助かります。
21時頃 愛知の拠点倉庫を出発
積み込みが完了したら、
新東名 → 圏央道 → 関越道のルートで運行します。

出発前のトイレは忘れずに。
歳を取るとトイレが近くなります。
足柄SAで30分休憩

愛知から埼玉までの運行時間は約4時間30分です。
法令で、4時間以上の連続運転には30分以上の休憩が義務付けられています。

物流業界では「4時間で30分休憩」を430(ヨンサンマル)と呼びます。
足柄SAで休憩する理由は2つ
・トイレに行きたくなる時間帯
・大型トラックが停めやすい
新東名は東京↔大阪を結ぶ幹線高速道路です。
深夜のSAは大型トラックで大変混み合い、激戦区になります。
その中でも、足柄SAは個人的に停めやすいSAです。
愛知を出発して2時間以上経つと、トイレにも行きたくなります。

足柄SAで30分休憩を取ったら、圏央道・関越道を使って一気に埼玉県へ向かいます。
2時頃 埼玉の拠点倉庫で荷下ろし

埼玉県のC市で荷物をすべて降ろします。
荷卸しは観音開きでホームにバック接車し、台車を押して降ろします。

カゴ台車なので、荷下ろしも身体に負担が少ないです。
荷下ろし時間は15分ほど。
すべて降ろしたら、1日目の運行は終了です。
2時30分頃 高坂SAで終了点呼・休息

翌日の積み地へ向かう途中にある高坂SAで終了点呼を行い、休息を取ります。
休息時間は15時間以上!過ごし方も公開
1日目の終了は、2時30分頃です。
そして、2日目の開始は18時に出発のため、休息時間は15時間以上あります。
15時間以上あれば、食事と睡眠以外にも十分に時間があり、ゆとりがあります。

2時30分頃、私は休息時間に入ったら、夕食をとります。

妻が作ってくれた愛妻弁当です。
その後、3時30分頃にウォーキングをします。
すぐ寝ると昼頃に起きてしまい、夜の運行で睡魔が来るため、食後すぐには寝ません。
食べてすぐ寝ると体に良くない、という理由もあります。

高坂SAは上下線がつながっているSAなので敷地が広く、ウォーキングするにはちょうど良い場所です。
基本的に、この便は身体の負担が少ない便です。
言い換えると、楽な便です。
なので、たまには身体を動かさないと運動不足になります。
運行先(埼玉)では休息時間がたくさんあるため、意識して運動をしています。
そのついでに、歯も磨きます。

少し見苦しいのですが、トイレの手洗い場で歯を磨きます。
平日の夜明けは人も少なく、混雑していないため、この時間帯を利用しています。
基本的に、シャワーはしません。
2日運行なので、1日我慢すれば問題ありませんし、
夜勤のため真夏でも汗をかきにくいという理由もあります。
小さな運送会社なので、営業所や支店がなく、
その点は仕方ないと割り切っています。
ただ、こうした部分では、やはり大手は羨ましいと感じました。

その後はトラックに戻り、映画を観たり、本を読んだりして、6時くらいに寝ます。
起床は15時くらいに起きて、まずは15分ほど散歩します。

夜間運行が多いので、少しでも太陽の下を歩きたいからです。
昼間に歩くと、「生きている」という感じがします。
車内に戻り、コーヒーと前日に買ったパンを食べます。
残りの時間は、映画やドキュメンタリーを観て過ごします。

他のドライバーに休息時間の過ごし方を聞くと、
この2つが圧倒的に多いですが、
・ギターの練習
・筋トレ
・パズル
など、変わった過ごし方をしている人もいました。

休息時間なので、何をしても自由ですが、
常識の範囲内で、周りに迷惑をかけなければ問題ないと思います。
2日目|埼玉→愛知(休息時間の目安:約12時間)

2日目は、
埼玉A市→B市の横持ち、
埼玉B市→愛知C市の拠点間運行、
愛知C市→D市の横持ちです。
17時30分頃には、運行の準備を始めています。
18時に高坂SAで開始点呼・出発

携帯電話にて運行開始の連絡をします。
18時30分にはB市の積み込み場所に到着します。
19時から横持ちスタート
ここでもカゴ台車をフォークリフトで積み込みます。
リフト作業は営業所の作業者が行うため、ドライバーの負担はありません。

19時までにカゴ台車を16台車積み込み、約15分ほどで積み込み完了。
15分ほどで積み込みが完了したら、
固縛(荷物がずれないようにベルトで固定)をして出発します。
20時頃 埼玉の拠点倉庫で荷下ろし・積み込み
高速道路(関越道)を使い、約1時間かけて埼玉のC市に到着します。

荷下ろしは順番で行います。

待ち時間は30分〜40分ほどです。

カゴ台車なので、荷下ろしも身体に負担が少ないです。
21時頃に荷物を降ろしたら、愛知便の荷物を積むバースへ移動します。
21時30分頃 埼玉の拠点倉庫を出発
自分の便は、
埼玉→愛知の最終便です。
荷物が揃うまで待機します。

通常は21時〜22時の間に積み込みが完了するため、
平均して21時30分頃には埼玉を出発します。
行きと逆のルートで戻ります。

関越道 → 圏央道 → 新東名のルートで運行します。
清水SAで30分休憩

走行距離は約350kmで、4時間以上かかるため、
清水SAで30分の途中休憩を取ります。

清水SAで休憩する理由は、次の2つです。
- ルートのちょうど中間地点にある
- 大型車エリアの空きが多い
こうした理由から、私は清水SAで休憩をしています。
2時30分頃 愛知の拠点倉庫で荷下ろし

そのときの交通状況によって多少前後しますが、
2時台に愛知県の拠点倉庫へ到着し、荷下ろしを行います。
ここでは荷卸し待ちはありません。
到着したら、すぐに荷卸しできます。

繰り返しになりますが、カゴ台車なので作業はかなり楽です。
まだ横持ちの荷物が準備できていないため、その間は待機します。

待機時間は、仮眠を取ったり、本を読んだりして過ごします。
3時30分頃 横持ちスタート
横持ちの準備ができたら、積み込みバースに着けます。
カゴ台車なので積み込みも楽です。

15分ほどで積み込みが完了し、4時に出発します。
4時30分頃 荷下ろし完了
一般道を30分ほど走り、最後の降ろし場所であるD市に到着します。

ここではフォークリフトで荷下ろしを行います。
リフト作業は営業所の作業者が行うため、ドライバーの負担はありません。

カゴ台車なので、20分ほどで荷下ろし完了です。
5時頃 会社で業務終了・帰宅

会社は同じD市にあるため、15分ほどで会社に到着します。

最後に、
- 燃料の補給
- 日報の提出
- 終了点呼
を行い、本日の業務は終了です。
5時30分頃には会社を出発できます。

そして翌日は18時に出勤のため、
休息時間は12時間以上確保できます。
愛知↔埼玉2日運行の1週間スケジュール・走行距離の目安

愛知↔︎埼玉の2日運行の走行距離や拘束時間などを詳しくまとめました。
1日目:愛知→埼玉の運行距離と高速走行時間

【愛知→埼玉の運行距離】
- 会社車庫 → 愛知営業所:5km
- 愛知営業所 → 愛知拠点倉庫:25km
- 愛知拠点倉庫 → 埼玉拠点倉庫:350km
- 埼玉拠点倉庫 → 関越道SA:10km
合計:390km
【愛知→埼玉の運行時間】
- 18:00〜18:30:会社(点呼・日常点検)
- 18:30〜20:00:横持ち
- 20:00〜2:00:愛知 → 埼玉(高速走行)
- 2:00〜2:30:関越道SAで休息
拘束時間:8時間30分
2日目:埼玉→愛知の運行距離と高速走行時間

【埼玉→愛知の運行距離】
- 関越道SA → 埼玉営業所:20km
- 埼玉営業所 → 埼玉拠点倉庫:25km
- 埼玉拠点倉庫 → 愛知拠点倉庫:350km
- 愛知拠点倉庫 → 愛知営業所:20km
- 愛知営業所 → 会社車庫:5km
合計:420km
【埼玉→愛知の運行時間】
- 18:00〜18:10:点呼・日常点検
- 18:10〜20:00:横持ち
- 20:00〜2:30:埼玉 → 愛知(高速走行)
- 2:30〜3:30:積み込み待ち
- 3:30〜5:00:横持ち
- 5:00〜5:30:帰社・終了点呼
拘束時間:11時間30分

愛知↔埼玉2日運行の1週間スケジュール
愛知↔埼玉の2日運行、1週間のスケジュールは以下のとおりです。


トラック運転手|愛知↔埼玉の2日運行は全高速指定で続けやすい

愛知↔埼玉の2日運行は、
これから長距離を考えている未経験にも向いている便です。
理由は以下のとおりです。
- 全線高速道路指定
→ 下道がほぼなく、運転のストレスが少ない - 1日あたりの拘束時間は平均10時間前後
→ 長距離でも無理のない働き方 - 休息時間は15時間以上(2日目も12時間以上)
→ 睡眠・食事・自分の時間をしっかり確保できる - 荷扱いはカゴ台車が中心
→ 手積み・手降ろしが少なく、身体への負担が軽い - 横持ちが多く、作業内容がシンプル
→ 流れを覚えやすく、初心者でも慣れやすい - 待機時間があり、気持ちに余裕を持って働ける
→ 仮眠や休憩、自分の趣味の時間にも使える
「長距離=きつい」というイメージがあるかもしれませんが、
この運行は 生活リズムを作りやすく、続けやすいのが特徴です。
体力に不安がある人や、
これから長距離に挑戦したい人にとっても、
現実的に「働いてみたい」と思える運行だと思います。

